2016/08/09_昔の記憶
母からはいつも父の愚痴を聞かされて育った。
私は父親っ子だったけれど
家族で悪者とされる父とは
物心つく時から一線を引くようになる。
よくある夫婦喧嘩。
私は怖かった。
どうしたら喧嘩しないんだろう。
親の機嫌を伺うようになる。
母は日中からお酒を飲んでやり過ごしていた。
心を病んでいたんだと思う。
でもそのせいで、夕飯中よく絡まれた。
支離滅裂な説教。
要領を得ない話が一時間も続く。
逃げたかったけど逃げなかった。
だから私はだんだん、自分を無にする癖がついた。
あの時立ち向かって喧嘩していたらよかったのかもしれない。
でも、喧嘩=嫌なものとしていたから
言い争いを自分からすることはできなくて
ただ黙って聞いているだけ。